ゆうゆうの里
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12/14京都文教大学 ゼミ見学会の受け入れについて

2025年2月7日

昨年12月14日に、京都文教大学 臨床心理学部臨床心理学科 二本柳准教授のゼミ授業の一環として、4名(2回生)の学生のみなさんに施設見学へお越しいただきました。
まず、当財団、当施設の概要や提供するサービスについてご説明した後、大食堂や25m温水プール、アスレチックジム、カラオケルーム、ケアセンター、診療所等、充実した共用設備をご見学いただき、約500名のご入居者に対するお元気な時から終末期までの生活支援や介護サービスの在り方、食事支援(通常食と介護食の試食体験あり)、医師と看護師が24時間常駐している診療所との医療と介護の連携、健康・運動・社会参加支援等、京都〈ゆうゆうの里〉での入居者の暮らしをお伝えしました。
途中、90歳代の入居者が所属する卓球サークルの皆さんとの卓球を通じての交流では、学生のみなさんが漠然と抱かれている「高齢者=要支援・要介護状態」というイメージに変わり、現役世代なみに精神的・肉体的にも若くてお元気でいらっしゃる〈ゆうゆうの里〉のご入居者像を感じていただけたのではないでしょうか。
また、若手職員との座談会では、学生のみなさんがかつてから見聞きし想像されていた高齢者福祉領域の実態を掴もうと、たくさんの質問が飛び出し、具体的な入居者との関わり方や支援方法、また介護業務の工夫や働きやすい職場環境作り、職員を守る腰痛対策等の法人の健康施策等を知っていただける機会になりました。

見学後の感想では、
「想像以上に大きな施設で、入居者のみなさんが楽しく生活できるように、各所に工夫がされていると感じられた。現役時代の暮らしを感じさせる要素が盛り込まれ、それが入居者の毎日の楽しみや入居者からの信頼に繋がっていると感じられた。」
「実際、特養などの介護現場では入所者からよく”ごめんね“という言葉を言われると聞いていたが、〈ゆうゆうの里〉では“ありがとう”が多く、とても雰囲気が良く感じられた。腰痛ベルトによる動作負荷調査が行われており、職員の健康面を考え、職員の働きやすさや職員にとっても高め合い安心していられる場所という印象を受けた。」
「想像より大きかった。今まで介護に対するイメージは“大変”などのマイナスなイメージが強かったが、実際来て見てみると笑顔が多く、いい意味で期待を裏切られた。〈ゆうゆうの里〉に入居したら楽しいのだろうと思えた。」
「福祉業界はマイナスなイメージがあったが、入居者も職員もイキイキしていた。安心できる場所であり、高齢者もここに来ることによって、新しい発見があると感じた。」など、たくさんの前向きなコメントをいただけました。また二本柳准教授からも、「学生にとって、良い機会になりました。高齢者支援を仕事にするかはいったん置いておいたとしても、自身の家族や自身の将来の問題として考える機会に、こういった分野を知る、良い機会になったと思います。」とコメントをいただき、大変ありがたいことでした。

今回座談会を担当した若手職員からも、
「学生のみなさんがたくさん質問をしてくれて嬉しかった。」
「先輩職員が上手に説明され、すごいなと思った。」
「先輩職員がリードして下さり、きちんと答えることができた。本当に助かりました。」と、学生の皆さんの意欲的な姿勢に触れて、今の自分らしく、自分たちの経験や想いを伝えることができたことで、若手職員にとってもやりがいを感じる時間になったようです。今回の座談会を通じて、若手職員が中心となり、地域や次世代への橋渡し役を果たしたことは、私たち施設にとっても非常に貴重な経験となりました。今後もこのような機会を大切にし、地域社会とのつながりを深めていきたいと考えています。

二本柳ゼミのみなさまにとって、今回が、高齢者福祉領域、介護福祉現場の現実を知る機会となり、「高齢者の多様な生活」を目の当たりにされたことで、現在大学で学ばれている心理学と現場を結びつけ、精神保健福祉士や心理職等として将来活躍できるフィールドは多岐にわたると、視野を広げる機会になっていたら幸いです。

今回のような活動を通じて、学生のみなさんに高齢者福祉業界に関心を持っていただき、一人でも多くの方がこの業界を志望するきっかけとなりますように、これからも、日本老人福祉財団では、介護・福祉の理解を深める取組みや地域貢献事業を大切に、福祉職場からの魅力発信に力を入れて取り組んでまいりたいと思います。